お馬鹿恋愛




帰り道はいつも通りの龍で。



「体育の先生がさー………」



なんてくだらない話をしながら帰っていた。



ふと横を見ると龍の笑顔。



栗色に近い金髪も、耳に輝くピアスも。


悔しいけどカッコいい…。



……好き。



気づいて。



……ううん。やっぱり気づかないで。



きっとフラれたらこんなふうに隣にいることはできないだろう。




それならいっそ友達のままでいたい。



……でも辛い。



矛盾してるなー私。


「……って聞いてる?」


「え!?ごめん、何?」



そうだ!!



せっかく龍と帰ってるんだから感傷に浸ってる場合じゃないよ!!!




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