お馬鹿恋愛
――キィ…
屋上…。
来ちゃったな。
私と龍が初めて出会った場所。
先生に屋上の鍵を借りといてよかった…。
でも…不思議だな…。
あのときは絶対に関わりたくないって思ってたのに。
今ではこんなに好きなんて…。
こんな辛くなるなんて…。
こんな事ならあのまま関わらないでいたかった。
でも……
龍を好きになってしまった事実は変えられない。
「…っ…好き…だよ…っ」
昨日あんなに泣いたのに。
龍を想うと泣けてくる。
必死に涙を堪えても、涙が枯れることはない。
……泣かすなよ、龍の馬鹿。
そう思ってた時だった。