お馬鹿恋愛




―――バンッ


屋上の扉が勢いよく開いた。



それと同時に咄嗟に体ごと顔を背ける。


先生?

いや、屋上は鍵がかかってるはずだから先生など来ないだろう。




とにかく!!

涙でぐちゃぐちゃなこの顔を見られるわけにはいかない。



早く帰ってー!!



心の声が聞こえるわけもなくその人は私の腕を掴んだ。



……はい!?



びっくりして振り向くと私の腕を掴んでいる人は息を切らした龍だった。



「…っはぁ、やっといた……お前…っは…何やってんだよっ!!!」


息切れしながら話す龍。




私は混乱して何も話せない。


……というより涙声だとばれてしまうから言葉を発せない。



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