お馬鹿恋愛



「……だったらなんでだよ。
なんで避けんだよ!!!」



――グイッ



腕を引かれて振り向かされる。



急いで目を逸らしたもののしっかりと目が合ってしまったからにはもう遅い。



「…え?…お前、何泣いて……」



…ばれた。



もう後には戻れない……



「……そんなに俺と話すの嫌か?」



「……そんなん…じゃ……っない。」



いつまで泣いてんだよ、私は。



早く。


早く戻れ。


しゃがみこんだ私に合わせて龍もしゃがむ。



「……朝から変だっをたもんな。」



私の頭を撫でながら呟く龍。



「……なんかあったんだろ?
……聞いてやるから、話せ。」



……さっきまで怒ってたくせに。



なによ、急に優しくなっちゃって。



こんなんじゃ…諦めきれないじゃない……。



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