χ=s2


先生は20分ほど車を走らせ、ある公園で車を止めた。

車を降りて周りを見ると、建物がほとんど無く、家が3軒ほどしかない。

公園はブランコとベンチしかないシンプルな公園。


先生はスタスタと公園に入ってベンチに座り、あたしを手招きする。


「…ここが先生の1番好きな場所?」

そう言いながら、あたしもベンチに座った。


「あぁ。小林、空見てみ」


先生にそう言われて、空を見上げた。


「うわぁ…!キレイ…。」


空は数えきれないほどの満天の星空が広がっていた。

周りに建物がないから、空がいつもより広く感じる。


「キレイだろ」


「うん…」


言葉が出ないくらいキレイ…。

こんなにキレイな星空、あたし初めて見たよ…。


「駐車場で空見たら、星がキレイに出てたからさ」

そう言って先生も空を見上げた。


< 63 / 106 >

この作品をシェア

pagetop