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「…お前の気持ちはすげぇ嬉しい。ありがとう」
先生はそう言ってあたしの頭をくしゃくしゃと撫でた。
「でもお前の気持ちには応えられない。…ごめんな」
撫でていた手を下ろし、静かな声で言う先生。
ズキン、と胸が痛くなる。
「…あたしが生徒だから?」
「………」
図星…だよね。
やっぱり、そっか…。
「…先生」
「…ん?」
「あたしね。好きって気持ちに、教師とか生徒とか関係ないと思う。…勝手な見解かもしれないけど。あたしはやっぱり先生が好き」
「………」
「だから!これからも先生のこと、好きでいてもいい?」
あたしは先生の目を見ながら、明るく言った。
…明るく振る舞わないと、涙が出そうだったから。
ここであたしが泣いたら、先生きっと困っちゃうよね…。