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先生、笑いすぎだし…。


先生は自分の魅力に気づいてないんだよー!



…そういえば、あたし以外に斎藤さんも先生のこと好きだったよね!?


も、もしかして先生ってモテるんじゃない!?


今まであんまり意識してなかったけど、実は密かにモテてるとか!?


いやーーー!



「百面相してないで、そろそろ帰るぞー。親御さん、心配すんだろ」

先生は腕時計を見ながらそう言って、車に向かって歩き出した。



「え!?あ、はぁ~い」

あたしも先生のあとを追って車に向かう。

ケータイで時間を確かめたら、8時を少し過ぎたところだった。



8時か~。

ここから家まで25分くらいかな?

一応、お母さんにメールしとこ。



「親御さんに連絡したのか?」

先に車に乗り込んでいた先生が、タバコに火をつけながら言った。

「うん。お母さんにメールしといた!」

そう言ってあたしも助手席に乗り込む。


「ん。そっか」


先生はあたしの答えを聞くとエンジンをかけ、車を走らせた。


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