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先生と一緒にいるときの時間は、本当にあっという間で。

先生と喋ったり、外の景色を眺めたりしていたら、いつの間にか家に着いていた。


着くの早すぎ…。

もっと先生と一緒にいたい…。



「はい、到着」


「…はぁ~い」


あたしの沈んだ返事に先生は「なんだよ、その返事」と笑い、あたしの頭をくしゃくしゃと撫でた。


あたしは名残惜しく車を降り、先生の車が走り去っていくのを見届けて、家の中に入った。


「ただいま~」


「おかえり~。あおい、何してたの~?ご飯食べた~?」

お母さんがリビングから声を出して聞いてきた。


「あ、ご飯食べてなーい」


「じゃあ、制服着替えたら下りといでー。軽く作ってあげるから」


「ふぁ~い」


間抜けな返事をして、あたしは2階の自分の部屋に行って部屋着に着替えて、ご飯を食べに1階に下りた。


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