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いつもはゆっくり歩く道を、全速力で駆けめぐる。


が、学校が遠く感じる…!


そして、チャイムと同時に教室のドアを豪快に開けた。



「あ、あおい、おはよ。松本まだだよ。よかったねー」


「ハァ…百合…ハァ…お、おはよ…ハァハァ」


ま、間に合った…。


自分の席に着き、息切れしている息を落ち着かせる。


「あおいが寝坊なんて珍しいね」


頬杖をついて、ミルクティを飲みながら言う百合。


「な、なんか昨日眠れなくて…」


「ふーん。なんか悩み事?」


「ん~、悩み事っていうか、告白したことが頭から離れなくて…」


「ブーーー!」


百合は飲んでいたミルクティを派手に吹き出し、あたしの顔面と制服に見事にヒット。


「汚なっ!!ちょ!顔にまでかかったじゃーん!」


「ま、まじで!?告っ「おはよー!ホームルーム始めるぞー!席に着けー!」


そこにタイミングがいいのか悪いのか、朝からテンションの高い松本が入ってきてホームルームが始まった。

ちなみにまだ熱血教師ドラマにはまってるらしい。


そんな松本に百合が小さく舌打ちした。



…怖いよ、百合。


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