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「…で?あおい、詳しく聞かせて?」


ホームルームが終わってすぐ、案の定、百合に告白について問いつめられた。


「あ…うん。昨日ね、公園で…」


あたしは昨日の告白についてすべて話した。

百合は、うんうんと静かに相づちをうちながら、あたしの話を真剣に聞いてくれた。


「…そっかぁ。でも、あおいは本当にそれで辛くないの?先生を好きでいつづけて…」

百合は心配そうな顔をしながら言った。


「全然、辛くない!…って言ったら嘘になるけど…先生を好きでいるとなんか幸せなの。一緒にいるだけで胸がポカポカして、すごく安心して心地よくて…へへへへへ」


「キモいよ、あおい…」


先生のことを思いだしながら言うあたしに、引き気味にあたしを見ながら言う百合。


「と、とにかく!あたしは先生を好きでいるって決めたの!」

あたしは咄嗟に緩んでいた顔を引き締めて言った。


「…そっか。あおいがそう言うならあたしは応援するよ。…でも、辛くなったら相談しなよ?」


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