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う…。

その笑顔、反則…。



あたしはやっぱり、先生のこの笑顔に弱い。


胸がきゅーんってなる。



…もう子供扱いでも何でもいい。

先生を好きなことに変わりはないもん。


「先生、大好き~!」


「小林!静かにしろって言ってるだろー!」


室内で愛を叫ぶあたしに、また桜井の怒号がとんでくる。

そんな桜井を睨みながら、本気で準備室から出ていってほしいと思う。

そんなあたしの思いが通じたのか、桜井はあたしを注意したあと「私はお先に失礼します。お疲れさまでした」と言って準備室を出ていった。

その桜井に先生は「お疲れさまでした」と言って見送る。



ぃやったー!

やっと邪魔者が消えたー!!



「先生、これで堂々と話せるね!」


「堂々っつーか…お前は叫びすぎなの」

先生は少し呆れたような顔であたしを見る。



だって、好きって気持ちが溢れてきたら…叫びたくなるじゃん!?


あ、そういえば…

「桜井いたのに、先生に大好きとか言っちゃったけど大丈夫かな!?」


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