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「そういえばさぁ、なんで私服?私服で校門に立ってると目立つよ?」


制服を着てる生徒の中に、私服の人がいたら嫌でも目立つ。

さっき窓から見たときも、帰ってる生徒がすばるのことチラチラ見てたし。


「…あのなぁ。家であおいのこと待ってたのに帰ってこねぇし、ケータイも繋がんねぇから仕方なく学校まで来たんだよ」


「う…。ごめん…」

呆れと怒りが混ざった声で言うすばるに素直に謝るあたし。


よく考えればそうだよね…。




「夕飯、なに食うか決めた?」


「ま、まだ…」

だって夕飯のこと忘れてたんだもん…。


「じゃあ、寿司にしね?」


「え!?寿司!?いいよ~!」


あたしがそう答えるとすばるはスタスタと歩きだし、そのあとを追って歩く。


お寿司なんて高級なの久しぶり~!

でもどこのお寿司屋さん行くんだろ?

もしかして…あの回らない福寿司とか!?

それとも寿司銀!?

超楽しみ~!


期待に胸を膨らませて、すばるの後ろをルンルンと歩く。

そして15分ほど歩くと、あるお寿司屋さんの中へ悠然と入っていくすばる。






















かっ〇寿司かよ…。


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