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「……兄貴かよ…」

先生はそう呟いたあと、「あ゙~…」と言いながら机にうなだれて顔を伏せた。


え、先生もしかして…


「先生」


「…ん~?」


「もしかして…ヤキモチ、妬いた?」

あたしはニヤニヤと笑いながら、先生を横から覗き込むように見て言った。


「…………」

先生は目だけ見えるくらいに顔を上げて、あたしを静かに見る。

というか…睨んでる?



「えっと…先生、なんか怖いんですけど…」

な、なんでそんなに睨むの~!?

ヤキモチ妬いた?なんて調子にのったこと聞いたから!?


でもそんなことで、先生が怒るかなぁ!?


ど、どうしよう!

とりあえず謝るべき!?



どうすればいいのか分からずに戸惑っていると、先生はまた机に顔を伏せて

「…妬いたよ」

と小さく呟いた。


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