χ=s2


先生の突然の抱擁に、あたしの思考は追い付かなくて。

本当は飛び上がるほど嬉しいのに、嬉しすぎて逆にあたしの体は硬直状態。


「…先生?」

先生の顔を見上げようとすると、グッと胸に顔を押し付けられる。

あたしのドキドキは増すばかり。


心臓の音、聞こえちゃいそう…。


そんなことを考えていた矢先、先生はあたしの肩を掴み、腕を伸ばして体を離した。

そして

「…ごめん」

と俯きながらボソッと呟いた。


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