プリンセスと学園の法則
●○梨緒○●
瑠流チャン…
本当の事話してくれてありがとう。
やっぱり悪い子じゃなかった。
それに――…
二年前に愛していた人って……
湊の事だよね。
ちゃんと断ったんだ…。
あたし、信じて良かったよ。
ステージから降りて行く瑠流チャン。
「待って!!」
ちゃんとさよならを言いたかった。
けれど瑠流チャンの背中は振り向くことをしなかったー…。
だけど最後に、
「ありがとう梨緒。
楽しかったわ」
そう言って前を向いたまま、右手を空に向かって高く伸ばした。
「さよなら…」
「あたしも…
ありがとう!!楽しかった!さよならー」
あたしのありったけの声で叫んだ。
"終わりよければすべてよし"
小さくなっていく瑠流チャンの背中は凛としてて…
とてもスッキリして見えた。
この出会いも別れも何かに繋がっているのかな?
あたしは今日、
“信じる”
って言葉の本当の意味を知った気がしたー…