プリンセスと学園の法則
「―…んッ…!」
最初は何が起きているのか分からなかった……
でも強引だけど優しい感触…
それは紛れもない湊の唇。
ねぇ凄く甘いよ?
両想いのキスは全然違う。
想いが通じあうって大切なんだね。
「ヤッベ…」
「何がヤバイの??」
「俺これでも我慢してたんだぞ?
最近キスしてなかっただろ?
それはつまり…その~…
お前が大事だからで…
ってもう!!
やっぱ今のなし!!忘れろ!」
「湊顔赤い♪」
「――!!!」
「いつものお返しだよ~♪」
十分伝わったよ。
湊の気持ち。
あたしをそんな大事にしてくれてたんだ…
「湊…ありがと!」
あたしより背の高い湊に背伸びして、
頬に唇をおとす。
二つの影は静かに重なり合った。
「ほっぺだけど…
まぁ良しとするか!!」
授業中の屋上。
そんなあたし達を見ていたのは澄んだ空だった――…