プリンセスと学園の法則
目が覚めたら真っ白な天井が見えた。
「あ、起きた?」
「…うん。
ここ湊の部屋?」
「うん。
梨緒、泣きつかれて寝ちゃったんだ」
「……そっか。
なんかごめんね」
「なぁー梨緒。
俺って頼りないか?」
湊の目はいつになく真剣だった。
それでいて少し寂しそうな……
そんな目をしていた。
「俺は、辛いことがあったら相談してほしいし、二人で乗り越えていきたい。
梨緒は違うか?」
「そんなことない。
あたしだってそう思ってるよ?」
「梨緒、話してくれないか?
………家族の事」
「――分かった」
あたしは少しずつ、ゆっくりと喋り始めた。
隠してても意味がないし、
何かが変わるなら…
…と思いながら。