プリンセスと学園の法則


目が覚めたら真っ白な天井が見えた。



「あ、起きた?」


「…うん。
ここ湊の部屋?」


「うん。
梨緒、泣きつかれて寝ちゃったんだ」



「……そっか。
なんかごめんね」






「なぁー梨緒。
俺って頼りないか?」



湊の目はいつになく真剣だった。


それでいて少し寂しそうな……


そんな目をしていた。



「俺は、辛いことがあったら相談してほしいし、二人で乗り越えていきたい。

梨緒は違うか?」



「そんなことない。
あたしだってそう思ってるよ?」



「梨緒、話してくれないか?

………家族の事」



「――分かった」


あたしは少しずつ、ゆっくりと喋り始めた。


隠してても意味がないし、

何かが変わるなら…




…と思いながら。





< 113 / 224 >

この作品をシェア

pagetop