プリンセスと学園の法則
「何だアイツ。
感じわりぃな」
「……もういいや☆
行こ?
学園祭終わっちゃうよ」
「そうだな、行くか♪」
二人はしっかりと手を繋ぎ歩き出した。
「うわぁ~~♪」
わたあめに焼きそば、たこ焼き、りんごあめ……
いっぱいお店が出ている。
この学園は結構お金あるらしいから、
お祭りごとは盛大にやるんだよね~♪
「はしゃぎすぎじゃね??」
「え~だって楽しいから♪」
湊も一緒だしね。
「何が食いてぇの?」
「んー…
わたあめ!!
わたあめが食べたい♪」
「俺が買って来てやる。そこで待ってろよ?」
少ししたあと、湊はわたあめを持って戻ってきた。
「ほら」
「ありがとう♪」
あたしは、口のなかで広がる砂糖の甘味に夢中になっていた。
「梨緒、こっち向いて?」
「ん、なにぃ?」
――チュッ
少しの間二人の唇が重なる。
「……甘ぇ♪笑」
「あ…当たり前ぢゃん!!
わたあめ食べてたんだもん///」
あの甘味は本当にわたあめの甘さ?
それとも――……
キスの甘さ?
あたしには湊のキスの方が甘く感じたんだよ。