プリンセスと学園の法則
あたしはゆっくりメモを広げた。
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お客様へ
リングの裏に名前を入れさせていただきました。
いつまでもお幸せに…
橋乃より
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「えっ!?」
読み終えたあたしはつい大きな声を出してしまった。
ここまでしてくれるなんて思ってもなかった……
なんだか、嬉しいな。
でも――…
どうして名前分かったんだろ?
あたしは前、このお店に来た時を思い出した。
「そう言えば…」
―――――――――――――……
『湊、よろこんでくれるかなぁ♪』
『それは彼氏さんのお名前ですか?』
『はい!!』
『なんか自分の物を買うわけじゃないのに…。
何でだろう?
こう言うのって、すごく嬉しいですね!』
『幸せそうですね!
ちなみにお客様のお名前は?』
『梨緒です。
幸村梨緒って言います』
――――――――――――――……
そんな事があったような気がする。
「……きゃくさま?お客様?」
「あ、すみません?!」
「ラッピングが終わりましたのでお会計よろしいでしょうか?」
「はい!」