プリンセスと学園の法則
「ではお会計、12000円になります」
早速お給料袋の中から一万円札を抜き取った。
「12000円からのお預かりです。
ありがとうございました」
ついに……
ついに買っちゃったぁ♪
あたしはすっかり上機嫌で鼻唄を歌いながら寮に帰った。
「たっだいまぁ♪」
寮の扉を開けると玄関に葉瑠がいた。
「あ、梨緒?めちゃ機嫌いいじゃん。
何かあったの?」
「エヘッ♪分かるー?」
「まぁ、分かる。
てかその袋なに」
葉瑠が指差すのは湊へのプレゼント。
「なな、何でもないし?」
あたしはプレゼントを急いで背中に隠した。
けど鋭い葉瑠には分かっちゃったみたいです…。
「ははーん。クリスマスプレゼントだな?
一応、梨緒も考えてたんだぁ(笑)」
「ゔ…
それくらい考えてるし!!
てかこの事湊には言わないでね!」
「はいはい」
「…へぇ、俺様に隠し事?」
……げげぇ!!!!
この声は――…
湊だぁぁ!!!
何でいつもいつも、
タイミング悪いときに来るのかなぁ?