プリンセスと学園の法則
「それって……」
「梨緒は一生俺んだから?」
素直じゃないけど、十分すぎるくらいに伝わったよ?
これは、湊なりのプロポーズ。
「ちょ!!なに泣いてんだよ!?!?」
「だっでぇ゙~~…」
「しょーがねぇヤツ!」
またスッポリとだ寄与せられた。
大きくて逞しい湊の腕のなかに………
いつの間に成長したの?
去年よりも大分高くなった身長。
広い背中。
どんどん恰好良くなっていくから
あたし、心配だよ。
奪われちゃわないかって…
いつか素敵な人が現れて、あたしの前から消えちゃうんじゃないかって……
「何か変なこと考えてるだろ?」
「うん……
湊、どこにもいかない?」
「いかないよ」
「ずっと傍にいてくれる?」
「梨緒の隣は俺だけだよ」
「好き……」
「俺の方が好きだし」
外は真っ白な世界に変わっていて
二人きりの部屋。
まるでこの世界にいるのはあたし達だけみたいだった――……