プリンセスと学園の法則



自転車は二人を乗せ、ゆっくりと走り出した。




「ちょ、ちょちょちょ怖いってば!!」



「しっかり捕まってろよー(笑)」



あたしの言葉なんてお構い無しにスピードを上げていく湊。




「只今より坂道に突入致しまーす」



「えぇ!!待って待って待ってってばぁぁぁぁ」




あたしは余りの怖さで湊に思いっきりしがみついた。


「そんなにくっつくなよ」


「湊が捕まっとけって言ったんじゃーん!!!!!(泣)」




もう泣きそうになるのを我慢するので必死!

あたしには少しの余裕もなかった。



だってスッゴい怖いんだよ?

スピードは加速するばっかりだし……




「そうは言ったけど…くっつきすぎだろ!」



――あれ?


何か湊の顔赤くない?





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