プリンセスと学園の法則
そんな風にどうでもいい話をしていたらあっという間に高木家についてしまった。
「ただいまー」
「母ちゃん!兄ちゃん帰ってきたよー」
ちょうど玄関にいた翊くんがお母さんを呼んだ。
「も~、二人ともどこ行ってたの?朝ごはん、食べちゃったわよ?」
「ごめんごめん」
「あ、すみません」
せっかく作ってくれたのに…出来立てのご飯食べれなかった。
申し訳ないなあ…
「まぁ、問題解決したみたいでよかったけど?」
「「えっ?!」」
重なった声とお母さんの言葉にビックリして、あたしと湊は顔を見合わせた。
「喧嘩でもしてたんでしょ?分かるわよ、それくらい。あなたたちより何年多く生きてると思ってるの?恋愛経験だってそれなりなのよ」
うふふっ、と笑いながら湊のお母さんはリビングへ戻っていった。