プリンセスと学園の法則
「ちょ…葉瑠???
顔近い―――…!?」
――CHU☆★
あたしのドキドキは最高潮に達した。
短い触れるだけの優しいKiss。
「……ごめん」
その時、あたし達がダンスの練習をしている、音楽室の扉が勢いよく開いた。
「――葉瑠…こいつ借りるから」
「湊…どう…したの?」
湊があたしの手を強く引っ張るから、ジンジンとした鈍い痛みが走る。
あたしの幸せもムードも一瞬にして壊れた。
何が起こってるの???
「ねぇ、どうしたの?」
平和だったあたし達の学園生活。
まだ止まない雨と雷。
夏の嵐と共に、
恋の嵐が始まりを告げた。