プリンセスと学園の法則
「…玲音?」
遠くには女の子と並んで歩く玲音の姿があった。
その子はおそらくあたしよりも年下。
しばらく見ていると玲音があたしに気ずいてしまった。
「……梨緒?」
ばつの悪そうな顔をする玲音。
「ご、ごめんね?見るつもりはなかったんだけど……」
すると玲音の隣にいた女の子が言った。
「お兄ちゃん、この人誰ぇ?」
お兄ちゃん…???
って、玲音の事?
他に男の子はいないし…
「コイツ俺の妹の、來夢」
「片野來夢--カタノライム--中学一年生です!!
もしかしてあなたはお兄ちゃんの彼女さん??」
「え…あの…」
「違うよ、悪いな。
コイツ遠慮なくて…」
「なぁんだ。つまんないの」
「全然いいよ、元気な子だね!」
玲音って妹いたんだ…。
意外だなぁ。
性格も似てないし。
玲音の新たな、お兄ちゃんって言う一面見ちゃった!!
「じゃあ、あたしそろそろ行くね?」
「あ、待って。
せっかくだからお茶でもしてかない?」