プリンセスと学園の法則

「だけどその気持ちはまだ、友達としてなの…

正直、今自分の気持ちがよく分かんなくて」



最初は葉瑠が好きと思ってた。

けど、湊の事も気になっちゃうんだ…。

玲音は、いい相談相手だと思ってたし。




本当は皆が好き。

葉瑠の気がきくところも

湊のちょっと不器用な優しさや楽しいところも

玲音の頼りになるところも……


全部全部ひっくるめて皆が大好き。

……そう言いたい。

誰か一人を選ぶことなんて、今のあたしには出来ない。



けどね、

玲音は違う……



玲音に感じるドキドキやキュンッてする心は…



恋じゃない。


やっぱり玲音は友達で、相談相手としか見ていないあたし…


それに、玲音にはもっといい人が合うよ。



あたしなんかが玲音の恋人なんて…




もったいないよ。


ずっとずっとこの関係のままでいたい。


友達の楽な関係でいたいと思った。


自分の事で精一杯な時、玲音に相談に乗ってもらえなくなると困るの。



だから…



「ごめんね、玲音。
本当にごめん…

こんなあたしを好きになってくれてありがとう」



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