プリンセスと学園の法則
「変態!!!
早く降ろしなさーい!」
強がって言ってみたけど、本当はお姫様抱っこされてちょっとだけ嬉しかった。
そりゃあ…
あたしも一応乙女だし…ねぇ?
「梨緒、お前軽すぎだろ…ちゃんと食ってんのかぁ?」
「食べてるし!」
「てかお前着替えろよ、その格好じゃ目立つし」
あ、そうだ!
あたしドレスのままだ…。
「除かないでよ!」
「分かったって」
あたしは湊に何度も言ってから、空き教室で着替えた。
数分後…
「やっと着替えたか。
女って本当遅いよな」
「そう?
湊が早いだけなんじゃない?」
学園の廊下を二人で並びながら歩いた。
「て言うか、湊背高いね??」
「あんま高くないぜ?
まぁ、あと少しで180㎝なんだけどな?」
「ねぇ。
それって嫌味???」
湊との久しぶりの会話。
なんだか気を使わなくていいから楽だった。
それからあたし達はしょうもない話して笑い合う。
「そう言えばさ、転校生来るの知ってたか?」
「えッ!!!嘘、転校生ー?
初めて聞いた。
どんな子だろう…楽しみだね♪」
「そうかぁ…?
俺は梨緒と喋ってる今が楽しいけどな!」
「――…///
なんで湊は平気な顔でそうゆうこと言えるの!?」
あたしは気ずきもしなかった。
ゆっくりと忍び寄る影に…
「湊、あたしプリンセスやってて結構楽しかったかも!」
「多分、俺様が居たからだろ♪」
「卒業するまでプリンセスでいれるかな?」
「梨緒にその気があれば、いれるだろ!」
あたし、ずっとずっと…
こうして、三人のナイト達と楽しく過ごしていきたい。
プリンセスでいたい。
プリンセスのままでいたいよ……