プリンセスと学園の法則
朝起きたらもう遅刻寸前!!
ダッシュで学園へ向かったあたしの目には信じられない光景が待っていた。
「………??」
たくさんの人だかりを避けて奥に進む。
皆があたしを見ていた。
やっと中心まで行くと人だかりの原因が分かった。
「あッ!!梨緒ちゃん♪
おはよう?」
昨日の様子と打って変わって、声は1オクターブ高く、ニッコリ笑う瑠流チャン。
「……おはよう」
その時―――
「ナニアレ?
感じわるーい」
「あたしプリンセスは瑠流チャンになってほしーい」
あたしを中傷するような言葉が次々と聞こえてくる。
「みんな、やめて!
応援してくれるのは嬉しいけど、人を傷つけるようなことは言っちゃダメだよ!!」
「「瑠流チャン優しーい」」
瑠流チャンはえへへっと笑ってあたしに向かって来た。
「お互い頑張ろうね??」
「―――…」
あたしは歯を食い縛った。口の中は鉄の味がする。
切れたのかな?
瑠流チャンはあたしの隣へ来ると耳元でクスッと笑って皆に聞こえないように言った。
「この学園は皆あたしに票をいれるわ?
あなたがプリンセスでいられるのもあと六日ね」