プリンセスと学園の法則
悔しい…
何も言い返せない自分に腹がたった。
どうしていきなり、皆が瑠流チャンを慕うようになったのか。
絶対何かあるはず…
とにかくあたしは、その場を後にした。
学園に入ると、二人のギャルっぽい子達が歩いていた。
あたしはその後ろを静かに歩く。
すると二人はあたしに気ずいていないのか、怖い顔をしながら喋り始めた。
「あたしの彼氏さぁ、昨日帰る途中に、殴られたのー!
まじ意味わかんなくない??んでその殴ってきたヤツが
『プリンセスの選挙は花風瑠流に入れろ、
でなきゃまたボコりに来る』
って脅してきたんだってぇ!!」
「まじ!?!?
それ、あたしの彼氏も同じこと言ってた!!!
花風瑠流って一体何が目的なんだろうな?」
「ねぇ、その話詳しく聞かせてくれないかな?」
あたしは黙っていられず、そんなことを口にしていた。
振り向いた二人のギャルは見事に口をポカーンと開けている。
「「やべ!!」」
すると二人はあたしの顔を見て逃げようとした。
「待てよ!」
今度はあたしが振り向くと湊がいた。
「その話聞かせてくれるよな?」
ニコッと笑いながら言う湊だがその目は有無を言わさずその迫力はすさまじかった。
ビビったギャル達も…
「「はい、ぜひ話させていただきます」」
仲良く声を合わせて言い、その後はしばらく固まっていた。
こうしてあたし達は強制的にプリンセスルームへ送還されることになった。