プリンセスと学園の法則


それからあたしと湊はカフェに入って、いろんな事を話した。


「そう言えば、お前の名前は?」


「春瀬瑠流--ハルセルル--」


そう、あたしは当時、春瀬瑠流だった。

今は離婚したから花風瑠流だけどね…。


メアドも交換した。


それから毎日メールもするようになった。


やがてあたし達は中学を卒業し、湊にメールを送った。

【今日であたしも湊も卒業だね!!
今度どっか遊びにいかない?】


……それが最後のメール。

何時間しても返ってこなくて電話をかけた。



そしたらアナウンスが流れたんだ…



【――現在この電話は使われておりません。
番号をお確かめになってもう一度お掛け直し下さい】

あたしは湊を探し回った。

湊の中学の友達にも聞き回って分かった事……



「あー、アイツなら引っ越したぜ?

てかあんたも湊の遊び相手?」


――遊び相手?


「アイツ毎日違う女と遊んでたしな。

あんた引っ越しも教えてもらってないんだろ?
だったら湊に遊ばれてたんだよ」




これが二年前にあたしが負った傷。





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