プリンセスと学園の法則



「何勝手に言おうとしてんだよ?」


「――??」


「そっから先を言うのは俺の役目だろ?」


冷たい風が吹いた。


秋といっても、もうすぐ冬が来る。


冷たい風は返ってあたしを冷静にしてくれた。



「梨緒、後ろ向け」



「…うん」

後ろを向くと首に冷たい感触がした。



「こっち向いていいよ」


首に手をやってみたら何かの形をした堅くて冷たい物がある。


何だろう?

と思いかながら見てみると……





これって…




「湊、これ…」


「やっと梨緒は俺だけのものだな♪」



首につけられたもの、

それは恋人の証のネックレス。



「まだ返事してないもん…」


「どうせOKだろ?
まぁ、断っても無駄だろうけどな」


「湊…
ちゃんと言ってよ」


「梨緒が言ってくれたらいいぜ?ニヤッ」


――…いぢわるー!!!!


「あたしは…

湊が好き…――/////」



すると湊は余裕そうに笑って抱き締めるんだ。



「ちゃんと言ったんだから言ってよ!!」


「分かってる。

俺も、梨緒が好きだよ」



自分から頼んだんだけど…


何なんだろうこの感じ…


あたしは“好き”って言葉だけで一杯一杯なのに


湊は全然余裕!


なんかあたしが負けた感じする~!!



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