プリンセスと学園の法則
すると耳に入ったスピーカーから聞こえる誰かの会話。
まさかあの時の――?
「湊、知らない?」
新聞部の人に聞くと、放送室を指差した。
「多分あそこにいると思います」
「ありがとう」
皆が言っていたのはこの事かな?
あたしの為に――…
皆必死で真実を証明しようとしてくれたんだ…。
今度は階段を登った。
湊も葉瑠も玲音も光も空も……
皆――…
ありがとう。
あたしはこんなに沢山の人に守られ続けてきたんだね。
選挙は明日だ。
絶対無駄にしないからね。
――バン!!
「湊!?!?」
放送室のドアを勢いよく開けたらカセットテープを片手に湊が振り向いた。
「あ、梨緒?」
「もう!!
『あ、梨緒?』じゃないわよ!
湊のバカー!
格好つけすぎだっつーの」
緩む表情を頑張って引き締めた。
「驚いた?(笑)」
「うん、めちゃめちゃ驚いた!」