プリンセスと学園の法則
そこにはもう、皆が待っていた。
「梨緒!!」
ステージの上には大好きなナイト達の姿。
「遅くなってごめんね?」
「ったく、本当だよ」
口を尖らせた湊に
「さっきはごめんね?」
ペロッと舌を出す葉瑠、そして
「良かった、来てくれて」
優しく微笑む玲音。
久しぶりに笑顔で揃ったこのメンバー。
『では、プリンセス候補は演説で最後のアピールをして下さい』
司会の人の言葉であたしはステージの中心に立ち、マイクを持った。
その様子を瑠流チャンもみていた。
一度大きく深呼吸をして、決意を決めた。
「最初この学園に入った時、あたしはプリンセスなんてどうでもよくて、
正直やりたいなんて思ってませんでした。
でも……
プリンセスとしてこの、ナイト達と過ごしていくうちに、
あたしにとっての、
プリンセスって言う立場が
大切な何にも変えられない物になりました。
今ではナイト達も、かけがえのない存在です。
まだ一年も経ってなくて、この学園を仕切っていける保証なんてないけど、
あたしなりに精一杯頑張りたいんです。
皆と一緒にまだまだ、たくさん思い出を作りたいの!
"プリンセスなりたい"
この気持ちは誰にも負けない!
お願いします。
もう一度あたしにプリンセスをやらせて下さい!!」
今のあたしに出来ることを…
自分なりに伝えた。
今まで皆に頼ってばっかりだったけど
それじゃあ駄目なんだ。