彼氏想い
「音早には、負けるよ...。
そうやって真っ直ぐ想い伝えてくるんだもんな~。」


殊輝は、微笑んで
あたしの頭を撫でた。


殊輝は、元不良だから...

怒ると癖が残ってて怖い...。

けど...

あたしの想いを誰よりも

理解してくれる。


「あ~ぁ...。
大切な日10分無駄になった...。
どうしよっかな~。」

殊輝は、時計を見ながら言った。

「うっそっ!早く行こっ!」

あたしは、殊輝の手を引っぱって

すぐに教室を出た。


「てか...
音早って本当この日だけは、
テンション高ぇよな...
普段走り遅ぇくせに今めちゃ早かったし...
メールも『疲れたァ~』とか言って
普段は、自分からしねぇくせに...」


いつもは、あたしより体力ある殊輝が

今は、疲れてた。

ホントあたし...凄っ!


「当たり前じゃん?
2人の大切な日だもんっ!
つか...
疲れてメールしないんじゃなくって!
殊輝の為に我慢してんのっ!
...あっ!アレおいしそぉ~。
買ってくるから待ってて!」


「だから...
音早からのメールなら
疲れてても喜んで受け取るっつの...。」


殊輝が何か話してるの聞いて

あたしは、振り向いたけど...

殊輝は、何も言わずに座り込んでた。

「気のせい...?」

あたしは、再び店に向かった。
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