彼氏想い
「あ...時間...」

時計を見ると...

もう9時だった。


「早いな...」

殊輝が呟いた。


「早すぎるよっ!
まだ一緒に居たいのに...」

あたしは、俯いた。


「来週会えるだろ?
一応...教室も隣だから
会えないこともな...」


「ちょっとだけじゃんっ!」


あたしは...
殊輝の言葉を切った。


「え...?」


「学校って言ってもちょっとじゃん...
殊輝...朝練あるから朝早いし...
放課後も...すぐ行かなきゃだし...
部活...学校外だから...
見に行けないから会えないし...
会っても少し話すだけ...
長くても...
お昼の時間だけ...」

あたしは、俯き続けた。

「じゃあさっ!来週もっと楽しもうぜ?
今度は、俺が奢ってやるっ!
そのかわり...
待ち合わせ忘れんなよ?」

殊輝がいたずらっぽく笑ってみせた。

あたしを元気付けるために...

「うんっ!」

あたしは、すごく元気になった。

「来週も会えるもんねっ!」

「当たり前じゃんっ!
会えない日あったか?」

「あったよっ!
急に遠征決まって...
会えなかった。」

殊輝は、代役...

遠征だって行かなきゃいけない。

『もしもの為の人物』

だもんね...。

これくらい我慢してる。

てか...

部活頑張ってる殊輝も好きだから

ずっと続けてほしいから

我慢してたって嫌にならない。

なった事が無い。

殊輝は、あたしの自慢の人だからっ!



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