あなたがいるセカイで


歩き出した僕を、桜井さんはどのように感じただろうか?
隣を歩く桜井さんの表情は確認する事は出来なかったけど、どのように感じていたとしても僕は気に留めようとは思わなかったんだ。



桜井さんが話してくれた勇気を僕は、そのままでいるということはできないでいた。アクションに対して、しっかりリアクションをしたかったと思った。勇気に、真っ正面から受け止められるそれ以上の勇気を、僕は得た気さえした。
根拠は無いけれど、そう感じたんだ。



『ありがとう。…あたしの家、此処なんだ。』



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