あなたがいるセカイで
終Ξあなたがいる
停学が始まって、俺は街をぶらぶらしていた。
あの日、久しぶりに桜井さんに出会ったのは偶然だとしてもなんら違和感はなかった。
停学処分の期間が終わっても学校へ行こうという気にはなれないでいた。
朝焼けに馴染んだ体は、熱を帯びていたんだ。
久しぶりに向かいあった空は、いつもと同じだと思った。
空が青に移り変わってゆく。
吐く息は、より白さを増したように感じた。
いつの間にか、いつもと同じように早く時間が流れていた。
問うことも答えもしない、でもそこにある。
なくてはならない。
そんな気さえする存在で…
そんなことを感じさせない事に不思議に思うと同時に何時も通りということに凄さを感じた。