Real進行形

「俺の初キスは男子や」


帰り道、急に遊が言い出す。
男子って初に入るのか?
なんて考えつつ、とりあえず相槌をうつウチ。


「そうなんやぁ。笑なんでまた?」

「なんか無理やりやられた…」

「なんじゃそりゃ。…ホモ?笑」

「アホ」

「嘘やって」

「…お前は初ちゃうんやろ?」


ふっとウチに振られる。


「うん」


ここで嘘付くのも嫌やから、正直に答えた。
いや、きっと遊は知ってて聞いてきたのだろう。
知ってて確認をとったことに、なんか意味はあったんかな?
雰囲気では軽かったけど、ホンマはどう思ってるのかきがきじゃなかった。


「キス、嫌ちゃうかった?」

ウチが迫った手前、とりあえず聞いてみる。


「は?なんでそうなんねん」

「そっか」

「まぁプリクラは…恥ずかしいけどな」

「…落書きとかな」

「画像はしっかり隠せよ」
「デコメフォルダに入れた」


こうまでしたプリクラ。
どうなったかというと…
次の日、いつものメンバーに見られたことは、言うまでもない。
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