Real進行形

「ホンマに何もないんやんな?」

「当たり前やん」

「そっか。じゃあ良いや」
「ホンマに良いの?もっと言いたいことあったんちゃうん?」

「いいの」


勝手にヤキモチ焼いて
勝手に怒って
勝手に終らせる


なんて自分勝手なんやろう。
でも何もないという彼を信じようと思った。
もう気にしない。


「ちょっと今日変わらへん?」

「そやな〜」

「誰も居なさそうな教室、知ってる?」

「探したらあるやろ」



教室を出る二人。
なんとなく、周りに見られても良いように少し離れて歩く。


「ここは?」


入った部屋は少人数用の小さな縦長の部屋。



ここなら端に寄ってしまえば、外からは人が居るなんて分からない。
入ってすぐ、遊は扉に鍵をかけた。

そして鞄を床を置いた途端、抱き合うウチら。
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