Real進行形
第3ボタン
「ん〜なんかごめん」
「なんで謝んの?」
「なんとなく…」
不意に出た謝りの言葉。
下手に出ちゃいけないって、分かってるのに言ってしまう。
抱き締められながら考える。
だいたい場所を変えたことから、こうなることは分かっていた。
なんとなく分かる、暗黙の了解。
そこから深く、口付けを交わす。
途中で立っていられなくなり床に二人とも座り込む。
「あんな〜面白い話し聞いてん」
「ん?」
しばらく経ってまどろんできたところでウチが話しかける。
「幼馴染みが言ってたんやけどな、男女のボタンって位置反対についてるやん?」
「うん」
「あれってな、男が女のボタン外しやすくなってるからなんやって」
「そうなん!?」
「らしいよ」
その話の真偽は分からないけど、とりあえず聞いたことは話したくなる。
…違うな、煽ったの。