被害妄想彼氏
「写真にシールがついたようなものだよ。ケータイとかにペターッて貼るんだよ」


「写真…?」


あ、なんか嫌な予感。


「魂吸い取られるうぅぅぅ!!」


……いつの時代だよ!!


「プリクラ、別名『魂吸い取り機』だな!!」


そんな恐ろしい別名無いですから!


「あ、魂吸い取り機から人が出できた!」


「ほら、大丈夫でしょ?」


「うわあああ!!目のまわり真っ黒だあああ!!あれは絶対呪われている!!!」


あれはただのギャルメイクです!!


「な、なにー」


ギャルもビックリしている。


「おにーさん、オトコマエじゃん。アタシ達と遊ぼーよー」


ギャルは修司くんを逆ナンした。


「無理です!呪われるのはご免ですから!!」


「……ハア?」


ギャル達は不審者を見るような目で去っていった。


「危ない危ない」


修司くんはフウ―と息をもらしながら言った。


「ほら、修司くん、入るよ!!」


私は修司くんを無理やりプリクラ機に引きずりこんだ。


「だ、だめだよ。真知子ちゃん、死んじゃうって!」


……死ぬかあ!!!


「ほら、ここにカメラがあるからここ見てね。」


「ここから魂を吸い取るのか…」


カシャッ!


「うわあ!」


フラッシュが光って修司くんはビックリする。


「呪われたー!魂すいとられたー!!」


……だから吸い取られてないって。


「目が黒くなる~!」


なるわけねーだろ!


私は修司くんが騒いでる間、落書きコーナーで、修司くんの所に『超被害妄想』と書いた。

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