被害妄想彼氏
大阪に到着。


「とりあえず、荷物置きに家行くか」


はぁ~。ここが、大阪・道頓堀か……。


めでたい事があると、この川に飛び込むという、あの噂の……。


「おい、修司。もうすぐ真知子の誕生日なんやろ?飛び込めよ」


え………


「それはさすがに…」


「はぁ?!お前それでも関西人か!」


いやいや、関東人ですから。


道頓堀付近を堪能し、電車に乗って慎二くんの別荘に向かった。


「荷物も置いたことだし~。これからどこ行く?」


家につくなり慎二くんがワクワクして聞いてくる。


「いや、もう暗いし。明日でイイじゃん?」


現在夜九時。なんだかんだで疲れた……。


「真知子ちゃんのアホ――――!!!」


慎二くんが大声で怒鳴る。


……え?何でアホ呼ばわりされたの?私。


「大阪の街は眠らへんねんで!!」


大阪の街は眠らなくても、私は眠ります……。


「じゃあ、狭子のとこ行くか?」


…………セマコ?


「そやなぁ!久しく会ってへんし。兄貴えー事言うわ!真知子ちゃん。隣人とこ遊びに行こ。それなら疲れへんやろ?」


そんなアヤシイ名前の人の所とか…逆に疲れそうだし………。


ピンポーン。


あの、こんな時間にこんな人数で押しかけたら迷惑なんじゃあ…。
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