被害妄想彼氏
「真知子~」


由梨だ。


「体育館で、『バカップルコンテスト』やるんだって。私ら出るんだけど真知子達も出ない?」


…バカップルコンテスト??


「面白そうだね」


修司くん、出る気!?


……………駄目だ!!また事件が起こるよ!
それに私、人前に出るのとか苦手だし。


「彼女が出ないならぁ~アタシと一緒に出る?修司クン」


…………ケツ子!! なぜここに!


「俺が呼んだ~」


慎二くん。
…余計な事しよってからに!!


「出るよ!修司くん!!」


ケツ子に、ラブラブっぷりを見せつけてやるんだ。


バカップルコンテストに出場。
私らの出番は、トリ(最後)だ。


「じゃ、行ってくるね。」


由梨は余裕の表情。もう15組が終わり、私達は由梨達のすぐ後。


「どうも!森川慎二ですっ!彼女からは『シンたん』って呼ばれてます!」


……え??そうだったっけ!??


「彼女の中本由梨ですっ!『ユリぴょん』って呼ばれてます!」


ユリぴょんのウソつき!


………そうか。バカップルってこうゆう事なのか。


『では最後のバカップルに登場して頂きましょう!!』


……あっ、私らか。私と修司くんは舞台の中央へと向かった。


「初めまして。皆川修司です」


修司くんが挨拶するとウチの学校の女子がざわめく。


『イケメンじゃん』


『アタシもあんな彼氏ほしぃ~』


……マジで??
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