被害妄想彼氏
「真知子ちゃん」


修司くんは私達を追いかけてきたみいだ。


「ほら、智也。チョコ返して」


智也はしぶしぶチョコを私に渡した。


「グァァァアー」


!!?
私達は前の方を見た。


………………………………………………熊?


「グァァァアー」


私達は頭が真っ白になった。


「皆死んだふりをしろ!」


修司くんがそう叫んだ。
……それって誰が言い出したんだろうね。


私はそんな事を考えながら死んだふりをした。


熊はクンクンと私達の匂いをかいだ。


…殺されませんように。
熊は、私達がピクリとも動かないので、のそのそと去って行こうとした。


私は安心して目を開けた。


チョコ!
熊の口には、私のチョコがくわえられていた。


「か、返して!」


私は無意識に叫んでいた。


「真知子ちゃん??」


熊はチョコを落とし、私はそれを拾った。


その時私はまだ知らなかった…熊がチョコを落とした本当の意味を……。



…ってこれ、いつからサスペンスになったの??
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