女子高生夏希のイケメン観察記
智さんは静かにダイニングに入ってきて、何かを悟ったのか、私の向かいに座った。
視線が絡むだけで、どきりと頬が赤らんでしまう。
一方、久遠さんはウェッジウッドのティーポットに、几帳面にきっかり計った(何故かこのキッチンには精密すぎるデジタル秤まで用意されているの)茶葉を入れ、沸騰したばかりの湯を丁寧にそこに注ぎ込んでいく。
腕につけたロレックスで、秒単位で時間を計り、丁寧な仕草でティーポットとお揃いのカップに紅茶を注ぐ。
ぞんざいなものいいとは裏腹の、丁寧な仕草でそれぞれの人の前に紅茶を置いた。
「これは、クォリティシーズンに取れた茶葉のみを使用した、ハイ・グロウン・ティーのオレンジペコを主体にしたものだ。
味わえ」
……今、私の耳の中を聞きなれぬ言語が大挙していきましたが……。これも日本語の一種なんでしょうか?
きょとんとしている私を見て、久遠さんは大仰にため息をついた。
イケメンというものは、眉間に寄せる皺すらも、セクシーだって言うことを思い知らされるような、綺麗な表情に思わず見蕩れてしまうのは「イケメンウォッチャー」の宿命なので諦めていただきたい。
視線が絡むだけで、どきりと頬が赤らんでしまう。
一方、久遠さんはウェッジウッドのティーポットに、几帳面にきっかり計った(何故かこのキッチンには精密すぎるデジタル秤まで用意されているの)茶葉を入れ、沸騰したばかりの湯を丁寧にそこに注ぎ込んでいく。
腕につけたロレックスで、秒単位で時間を計り、丁寧な仕草でティーポットとお揃いのカップに紅茶を注ぐ。
ぞんざいなものいいとは裏腹の、丁寧な仕草でそれぞれの人の前に紅茶を置いた。
「これは、クォリティシーズンに取れた茶葉のみを使用した、ハイ・グロウン・ティーのオレンジペコを主体にしたものだ。
味わえ」
……今、私の耳の中を聞きなれぬ言語が大挙していきましたが……。これも日本語の一種なんでしょうか?
きょとんとしている私を見て、久遠さんは大仰にため息をついた。
イケメンというものは、眉間に寄せる皺すらも、セクシーだって言うことを思い知らされるような、綺麗な表情に思わず見蕩れてしまうのは「イケメンウォッチャー」の宿命なので諦めていただきたい。