女子高生夏希のイケメン観察記
闇夜を切り裂くようなやかましい高級車で乗り付けてきた久遠さんが、手際よくお茶を注いでいくのを、ダイニングテーブルについてぼんやりと眺めていた。
「ほぉんっと、俺が居ないとダメなんだから」
そう呟いている彼の口調はどことなく嬉しそうだ。
「ほら、夏希。俺様特製ハーブティー。
とりあえず飲んで気を鎮めろ」
……ものすごく美味しそうな香りが鼻をくすぐっていくのは認めるけど。
そのネーミングセンスの無さは、突っ込んでもいいんでしょうか?
良い年した大人が自分で自分のこと「俺様」とか言っちゃってても、大丈夫なんですかねー。
という、心の突っ込みは飲み込んで
「いただきます」
と、紅く煌く液体を口に含む。
ふわっとローズの香りが広がる。
それ以外にも、いくつか、自覚できるハーブもあるし、よく分からない香りも混ざっていた。
「智の腕の中で泣くよりはずっと効く」
……えっと。
自信たっぷりにそう言われましても。
私はなんてコメントを返したら……?
「ほぉんっと、俺が居ないとダメなんだから」
そう呟いている彼の口調はどことなく嬉しそうだ。
「ほら、夏希。俺様特製ハーブティー。
とりあえず飲んで気を鎮めろ」
……ものすごく美味しそうな香りが鼻をくすぐっていくのは認めるけど。
そのネーミングセンスの無さは、突っ込んでもいいんでしょうか?
良い年した大人が自分で自分のこと「俺様」とか言っちゃってても、大丈夫なんですかねー。
という、心の突っ込みは飲み込んで
「いただきます」
と、紅く煌く液体を口に含む。
ふわっとローズの香りが広がる。
それ以外にも、いくつか、自覚できるハーブもあるし、よく分からない香りも混ざっていた。
「智の腕の中で泣くよりはずっと効く」
……えっと。
自信たっぷりにそう言われましても。
私はなんてコメントを返したら……?