永遠の絆
そんな翔に何かを言おうと思っても、あたしの口は重くて一向に開かなく、ただ俯くことしか出来なかった。
翔にいっぱいいっぱいヒドイ事言った。
“アンタみたいに呑気に生きてねぇんだよ!!”とか、色々言った事が頭の片隅で過った。
なのに“ごめん”すら言えなくて、翔に掛けてあげる言葉も何も思い浮かばなかった。
「みぃちゃんは何でそんなに頑張ってんの?」
不意にそう言ってきた翔の視線を感じる。だけどあたしは翔を見る事は出来ない。
「まぁ、言いたくなかったら言わなくていいけど…。みぃちゃんの友達だって心配してんだよ」
「……」
「それにみぃちゃんの友達が言ってた自分の答えは考えて悩んで苦しんで出した答えだと思う。それを、みぃちゃんに否定されずに聞いてほしかったんだと思うよ?」
「……」
「まぁ、俺が偉そうな事は言えねぇけど…」
そう言って翔はポケットから両手を出し、伸びをする。
「あー…、けどあの男、一発殴っとけば良かったかな…。ってか、そんな事したらみぃちゃんの友達に怒られっか」
翔は苦笑いしながら言葉を続け、もう一度ポケットに手を突っ込んで中から白い封筒を取り出した。