永遠の絆
「いいよ。みぃちゃんは座ってな」
「ごめんね…」
そう言って拭きながら顔を上げたら、目の前に翔の顔があり、目が合った瞬間あたしは慌てて逸らした。
何か分かんないけど一瞬ドキっとした。
今までドキっとなんかした事がなかったから、余計に翔を意識してしまう。
でも、好きとかって言う感情ではないと思う…
分かんない。ただ、あまりにも整ってた顔だったからなのかも知れない。
突然フッと笑う声が聞こえ恐る恐るあたしは目線を上げると、翔は立ち上がってて微笑んだままあたしを見下ろしていた。
「えっ?」
「みぃちゃん拭きすぎ。いつまで拭いてんだよ」
翔から目線を逸らして床を見ると、もう完全に床はピカピカになっていて恥ずかしさのあまり思わずあたしの手がピタっと止まった。