永遠の絆

薄れる道筋


闇の奥から見えてきたのは、小さな小さな女の子が元気にはしゃいでる顔だった。

大きな身体に飛びついて無邪気に笑ってる女の子と、女の子の身体を抱え上げて微笑んでいる男の人。

その横で優しい笑顔をして見つめている一人の女の人。


「ねぇパパ、今度水族館に行きたい」

「よし、今度の日曜ママと3人で行こうな」

「うん」


誰がどう見ても仲良き家族としか思えない風景…


あたしのパパとママ―――…


どうして別れたの?

どうしてパパはママを捨てたの?

どうしてあたしを置いて出て行ったの?


どうして…

どうして…



< 128 / 595 >

この作品をシェア

pagetop