永遠の絆

出た瞬間、忘れていたあたしの記憶が一瞬にして蘇った。

カウンターキッチンにL字型のソファーにガラステーブル。そして薄型テレビ…


…―――翔のマンションだ。


あたし、いつの間にか寝てたんだ…。ホントにサイテーってか、あたしをベッドまで運んでくれたって事?

辺りを見渡す限り、翔の姿はない。壁に掛かっている四角い時計に目を向けた時、思わず声を漏らしていた。


「うそっ、」


10:15…。

あ、あたし一体何時間寝てたわけ?ってか学校…、って言っても今から行っても間に合わない。

一度、家に帰って制服に着替えてから行くとしても余裕で昼は過ぎてしまう。



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